ニュース・休日のヒント

リレーエッセイ〜看護のすきま〜【 vol.10 サユリ】

「メディケアナース」は、看護師として働くひとの休日に“のんびり”を届けるウェブマガジンです。私達が考える“のんびり”とは「私を楽しみ、私と語らう時間」。連載企画「リレーエッセイ〜看護のすきま〜」は、看護師として働くひとによる“背伸びしない”エッセイ集です。人と人のすきまを紡ぐ看護師が「休日の私」をテーマにエッセイを綴ります。

サユリ

毎月『休日の目標』を立てている。

一年目の夏に、適応障害の診断を受け休職した。あの時の記憶は今もよく覚えていないけれど、希望していなかった病棟に配属されて気持ちが追いつかぬまま、気づいたら過緊張が解けず眠れなくなっていた。

復帰後は配属された病棟に戻り、周りからは「異動してみたら?」と心配の声もあったが、もう一度頑張ってみたいという気持ちが大きく、病棟もそれを温かく迎えてくれた。今は環境にもだいぶ慣れ、勤務を続けることができている。

心を崩してしまった原因に、ワークライフバランスを上手く図れなかったことがある。帰ってからも、休日も、頭の中は仕事のことでぐるぐる。好きだった映画や自転車にも興味がなくなり、自分が自分じゃなくなる感覚だった。休日の過ごし方を工夫しないと、また同じようにダウンしてしまうのは重々承知。

そこで、毎月自分なりの『休日の目標』を立てることに。目標と言っても、堅苦しいものではなく「アカデミー映画を三作観る」とか「行きたいカフェに自転車で行く」とか。今はサウナにはまっているから「週二回は必ずサウナに行く」は常時設定していて、達成できなかったらおやつなし!という甘い目標も。

多趣味が活きて、いろんな目標があるおかげで休日を存分に楽しむことができている。そして、半強制的くらいがちょうどいい(笑)仕事は仕事、休みは休み。当たり前だけど、なかなか難しい。休んでいいのに休めない、なんて状況が続くと心身共にやられてしまう。

ワークライフバランスの大切さを身に染みて感じたからこそ、今は全力で楽しむことができているのだ。