看護師の転職で履歴書を書く上で、とくに考えて書かなくてはならない項目といえば、志望動機と自己PRでしょう。よく見られるのもこれらの部分になります。
このように重要な部分でもある自己PRについて、どのような内容を書けばよいのか、どういった内容だと好印象につながるのか、など書き方や考え方を解説します。
転職時の自己PRで見られるポイント
採用担当者は、自己PRで以下のような部分を見ています。つまり、それがしっかり伝わるような文章であることが非常に重要です。
- 自院の方針、雰囲気と合うか
- 応募者の性格や人間性
- 看護との向き合い方、考え方
- これまでの業務上の経験
- どの程度の熱意を持っているか
自己PRに書く内容の考え方
上記のポイントをもとに、実際どのような文章を書けばよいのか、その書き方や考え方についてご紹介していきます。
自分の長所とそのエピソード
「協調性がある」「勉強熱心である」など、自分の長所を挙げ、それを象徴する具体的なエピソードを考えてみてください。長所を書く部分なので、短所はポジティブに変換するようにします。
たとえば短所が「心配性」であれば、慎重な性格でいつも何重にもチェックをしているとか、「頑固」なら目標達成まで諦めない意志が強い、といったことです。
長所とエピソードの例文
◆明るく前向きな性格
明るく前向きな性格なので、患者さまには笑顔で明るく接するよう努めました。実際、「いつもニコニコしていて、あなたを見ていると元気になれそう。いつもありがとう。」とお礼を言っていただけました。
◆勉強熱心な性格
さまざまな知識を得たいという知識欲や向上心が強く、勤務を続けながら◯◯と△△の資格を取得しました。現在も□□について学んでおり、将来的に取得を考えています。
自分の長所をどう活かせるか
自分の性格・長所を考えた上で、それを看護という仕事とどう絡められるか、どう活かせるのかを考えて書いてみてください。上記の例で考えると、つぎのようになります。
仕事にどう活かせるかの例文
◆明るく前向きな性格
患者さまにお礼を言っていただけた経験から、自分の笑顔が周りも笑顔にさせられるのだと意識するようになりました。これからも患者さまに笑顔で寄り添い、サポートできるように努めたいと思っています。
◆勉強熱心な性格
取得した◯◯と△△の資格や、前職で3年間経験した◯◯の知識は、貴院の◯◯科でもすぐに活かすことができます。また、知識をつねに学んでいきたいので、新たな業務にもチャレンジしていきたいです。
看護師になろうと思ったきっかけ
また、看護師になろうと思ったきっかけをもとに、どんな看護師でありたいと思っているのかを書くのもよいでしょう。
たとえば、幼少期に入院したときに接してくれた看護師さんにあこがれて目指したという場合、「自分もあこがれてもらえるような看護師さんでいたい」といったことを書くとよいでしょう。
実際の経験と今後活かせそうなこと
前職やこれまでの経験で、重要な業務を任されたこと、プリセプターやリーダーなどになったことなどがあれば挙げ、その経験が応募先でどう活かせそうか考えて書いてみてください。
たとえば、リーダーになったということであれば、チームの柱として導く統率力や適切な判断力が身についたため、今後大きな役割を任されてもやり遂げられる、などと書くとよいでしょう。
あまり特徴的な経験がないようであれば、自分の性格面などの特長や考え方についてくわしく書くようでもよいでしょう。虚偽の経歴は書かないようにしてください。
このような内容の自己PRはNG!
自己PRでは、以下のような書き方をしてしまわないように注意してください。また、例文の丸写しではなく、しっかり自分の言葉で事実を書くことが重要です。
ただ羅列するような文章はNG
具体的な経験やエピソードをもとに、どう看護に活かせそうか、といった内容を書くのが適切です。淡々と過去の経歴などを述べるだけの文章はよくありません。
抽象的な言葉ばかり
これまで述べたように、自己PRは経験やエピソードをもとに書く部分です。そういった記述がなく、「明るさが取り柄」「まじめ」などと書かれていても、具体性に欠け、上辺の言葉に思われてしまいます。
まとめ
自己PRはいかに自分が応募先で活躍できるか、といった内容を伝える必要があります。性格やこれまでの経験から語れそうなエピソードを考えて書いてみてください。
書く内容がうまく浮かばないというのであれば、職場の仲間や友だちなど第三者から客観的に見た、自分の特長を聞いて材料にしてみてもよいかもしれません。