訪問看護

在宅看護と訪問看護に違いはあるのか?今後の必要性について

投稿日:2019年6月20日 更新日:

病院や医療機関で受ける通常の看護以外にも、自宅で看護を受ける在宅看護や訪問看護があります。同様のものに思われがちですが、じつは違います。

在宅看護や訪問介護とはそもそもどのようなものか、その概要や患者さんの受けられるサービス、またメリット・デメリットなど解説していきます。

在宅看護と訪問看護に違いはあるのか?

では、在宅看護と訪問看護のそれぞれの概要や違いなどをご紹介していきます。

在宅看護は家族がケアをおこなう

在宅看護とは、慢性的もしくは安定期の病気で自宅療養が可能な状態において、自宅で看護を受けて療養することです。一般的に看護やケアは、家族がかかりつけ医から指示を受けておこないます。

自宅での療養は医療従事者が常駐せず、また医療設備にも限界がありますが、患者さんは住み慣れた家で過ごすことができ、また状況次第で訪問看護サービスやデイケアなど、以下のサポートも受けられます。

医療・介護従事者の訪問サービス

在宅医、訪問看護師、理学療法士、ホームヘルパーほか

福祉用具の購入・サンタルサービス

車イスや字介護ベッド、手すりや滑り止め、介護タクシーほか

訪問看護は専門スタッフが医療行為をおこなう

訪問看護は、医師の指導にもとづき訪問看護師が患者さんの医療措置、ケアなどを実施するサービスです。訪問看護師は看護師や保健師の有資格者で、定期的に訪問をおこないます。

また、患者さんのケアだけでなく、そのご家族の精神面のケアや看護に関する指導といったサポートも実施します。訪問看護師の仕事はおもに以下のようなものです。

健康状態の確認

体温や血圧、認知状態や栄養状態といったバイタルチェック、病状の確認や日常生活に影響を及ぼす要因がないかのチェックなど

日常生活の支援

清拭や口腔ケア、入浴介助などの清潔ケアや栄養管理、排泄管理など

医療的措置

医師の指示にもとづいた点滴注射、創傷処置などの医療行為や服薬管理、医師への情報提供、そのほか急変・急性増悪による24時間体制での緊急対応

心理面での支援

患者さんがリラックスできるような精神、心理面でのケア、思いの尊重、尊厳の維持

このほか、患者さんの病状や状態に合わせて、リハビリや器具のケア、緩和ケアなどをおこないます。また、亡くなった場合のエンゼルケア(死後処置)や遺族のケアも担います。

在宅看護と訪問看護のメリット・デメリット

つづいて、在宅看護を受ける患者さん、訪問看護師それぞれにおけるメリット・デメリットについて解説します。

在宅看護の患者さん側のメリット

  • 住み慣れた自宅で療養できる
  • 自宅で家族とともに過ごすことができる
  • 費用面でも入院よりコストを抑えられる

在宅看護の患者さん側のデメリット

  • 物理面、精神面でも看護する家族の負担が大きい
  • 画像診断や各種検査など積極治療がむずかしい
  • 緊急時に病院ほどスピーディーには対応できない

訪問看護師として働くメリット

  • 日勤のみ、土日休みで勤務できる(勤務先による)
  • 在宅医療、地域医療のスキルが身につく
  • 1対1で患者さんにじっくり向き合える

訪問看護師として働くデメリット

  • 緊急時などオンコール対応が必要な場合がある(勤務先による)
  • 限られた設備や道具で臨機応変な対応が求められる
  • 医療機関より患者さんや家族と深い付き合いをするため、コミュニケーション力が必要

在宅看護(在宅医療)の必要性

在宅看護は、日本が超高齢化社会を迎えるにあたりさらに重要性が高まっています。というのも、一人暮らしの高齢者世帯も年々増加しており、医療機関への通院などがむずかしくなっていくためです。

また、近年の医療費の増加要因のひとつに「在宅療養率の低さ」が挙げられる、という政府見解もあります。そのため、今後さらに在宅看護を推奨する流れになっていくことが予想されます。

実際、長期的な医療コストや社会保障費への圧迫などを理由に、長期入院の患者に退院を促したり、平成29年度をもって「介護型療養病床」が廃止されたりする動きもあります。

厚生労働省の調査によれば、死期が迫った場合に「できるだけ自宅で療養したい」と答えた人は6割にのぼるなど、患者側としても在宅医療を求める人は多いです。

このようなことから、在宅看護は政府の方針や患者側の要望としても必要とされる医療サービスといえます。訪問看護師の需要はさらに高まっていくといえるでしょう。

まとめ

在宅看護は自宅で療養して家族が看護をおこなうことであり、訪問看護はそれをサポートするために医療行為や各種ケアをおこなう存在・サービスであると解説しました。

訪問看護師として働くメリットについては、以下の記事で詳しく解説しているので、志望される方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

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矢口聡子(看護師)

【在籍】日本医科大学第一病院、アレルギー臨床研究所、佐々総合病院、クリニック等、訪問看護ステーション勤務。看護師歴31年。【スキル】訪問看護、精神訪問看護、BOC(口腔ケア)プロバイダー【経歴】1967年生まれ。日本医科大学付属看護専門学校卒。大学病院では小児科(白血病)病棟勤務。総合病院では終末期病棟勤務(レスピレーター管理、看護学生指導担当)。

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