インタビュー

Interview series vol.2 「黄土よもぎ蒸し 繪理-kairi- 」eri

「メディケアナース」は、看護師として働くひとの休日に“のんびり”を届けるウェブマガジンです。

私達が考える“のんびり”とは「私を楽しみ、私と語らう時間」。

インタビューシリーズではジャンルを問わず、多様な立場のひとにとっての「 私を楽しみ、私と語らう時間」について探ります。

vol.2は「黄土よもぎ蒸し 繪理-kairi- 」代表 eriさんです。

休日、のんびりのお供にどうぞ。

写真・文:工藤 葵 ( 写真家・メディケアナース編集長 )

eri / 黄土よもぎ蒸し 繪理-kairi- 代表

1993年生まれ、群馬県出身。アパレル業界、飲食店勤務を経験。アパレルブランド「orthreep」を設立。2021年7月「黄土よもぎ蒸し 繪理-kairi-」を開業。

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“のんびり”を求めて辿り着いた場所

休日、どうしようもない疲労でその日を諦める事がたまにある。疲れた身体は寝ても覚めても怠く「どうにか気分転換しなければ」と思うが、部屋にこもって寝ているだけではどうにもならない事が多い。

月経前症候群、冷房をつけたままで冷えた身体、花粉症、季節の変わり目、容赦無くやって来る夜勤。

いとも簡単に不調な私は完成するのだ。

そんな時“のんびり”を求めて辿り着いた場所が「黄土よもぎ蒸し 繪理-kairi-」だった。

黄土よもぎ蒸し 繪理-kairi-

「黄土よもぎ蒸し 繪理-kairi-」は、アパレル業界、飲食店勤務等を経験されたeriさんが2021年7月に開業されたサロン。

今回は取材に併せ「黄土よもぎ蒸し」を体験させて頂いた。

「黄土よもぎ蒸し 繪理-kairi-」は、横浜中華街の近くJR石川町駅から徒歩1分程のところにある。

白を基調とした清潔感のあるサロンは、明るい雰囲気で初めてのひとも安心して過ごせるだろう。また、部屋の窓から覗いた景色も気持ち良い。

「よもぎ蒸し」について

「よもぎの薬効成分と黄土の性質を利用し体内を温めることで、現代人の万病の原因とされている冷えを根本から改善する薬草蒸気浴です。

万能薬のよもぎを使用した漢方を煮立たせ、吸収率が高い粘膜から蒸気を体内に吸収し、溜まった老廃物を排出し、内臓を温め新陳代謝、血液循環を良くしていく事で、様々な不調の症状が改善されていきます。」

と eriさん。

「よもぎ蒸し」は六百年程前から韓国に伝わる民間療法で、産後ケアとして活用されていたのだそう。

座浴用椅子の下には、よもぎを含む生薬(薬剤師が調合している)を入れた鍋が煮立たされており、よもぎの香りが部屋中に広がっている。

そして裸のまま専用マントをすっぽり被り、座浴用椅子に座るとまるで蒸し風呂。

よもぎの香りと温かさに包まれて心身がほぐれていくよう。

汗をかく気持ちよさ

「黄土よもぎ蒸し 繪理-kairi-」は、事前カウンセリングも丁寧なので「サウナが苦手だからバテないか不安」と言う私も最後まで気持ち良く体験出来た。

「お客様が最初から最後まで『気持ちよかった〜』と居られるように施術中、放っておきません。その方の体質や当日の体調に合わせて、細かく温度調節もしているので安心して下さい!」

eriさんの自宅に遊びに来たような感覚で、気さくな彼女とのお喋りは自然と続く。

体験中はよもぎ茶で水分補給が出来る事も嬉しい。

「よもぎ蒸し」と「サウナ」の違いについて尋ねると

「実際に排出された老廃物を目で確認できる事と、漢方を直接体内に吸収できる事です。思わず『気持ちいい〜』と声が漏れるほど、内側から時間をかけてジワジワと温めていきます。サウナが苦手な方でも気持ちよく汗がかけるのでお勧めですね。」

確かに”汗をかく気持ちよさ”を私は忘れていた。実際に体験してみて「ジャブジャブ汗をかくことでストレス発散出来る」と言うeriさんの言葉に納得出来る。

学生時代、部活動のトレーニングで走り回っていた私とは体力が違う。ランニングや積極的な運動をする程、ストイックにはなれないし、サウナや長風呂も苦手。

そんな私のように“何となく”不調に陥りがちなひとへ、逃げ道の一つとして「よもぎ蒸し」をお勧めしたい。

「繪 理 -kairi-」の始まり

eriさんは「黄土よもぎ蒸し 繪理-kairi- 」を一人で開業するに至った理由を

「自分自身の体調が悪く、薬を飲んで騙し騙し働いていた時期がありました。これでは根本から治らない。でも、どうすれば良いのかな…と悩んでいた頃に知人から紹介されたのが黄土よもぎ蒸しで見事にハマりました。

その後、自分の周りにも不調を抱える友人が多いことに気づいて『自分が店を開けば皆を助けられるかも!』と思ったその日には、開業に向けて動き始めていました。」

と、振り返る。

身近なひとを想い、サロン開業まで実現させた彼女はパワフルなひとに違いない。そんな想いは「黄土よもぎ蒸し 繪理-kairi- 」の店内にも垣間見られた。

物販スペースに展開されているアクセサリーや、木彫りの看板も全てご自身の友人によるもの。ネイリストの友人とは、よもぎ蒸しとフットネイルを体験出来るコラボレーションPOPUPを開催する等、絵里さんが大切にしてきたコミュニティや、考えが反映された場所が創造されている。

「頑張っている友人と様々なコラボレーションを展開して、一箇所で3倍楽しめる店を目指します。

『様々な文化に触れ、心にも充実と健康を。』という想いでアートやファッション、フードと楽しい時間を過ごして頂けるよう、ワクワクする企画を実現し続けていきたいです。」

心から湧き出る希望を形にしている様は、ひとをポジティブな気持ちにさせる。

生活の楽しみ

よもぎ蒸しを終えると「旬を味わって欲しいから」と自家製ドリンクが提供される。

さっぱり“楽なからだ”の私で味わう季節の味は特別に美味しい。

「生活の楽しみってこういう事なんだなぁ」としみじみ思い eriさんに「生活を送る上で大切にしている時間」を聞いてみた。

「ちゃんと毒も入れる時間も大切にしています。クッタクタに疲れた帰宅後、お風呂に入ってビールを飲んだり。ジャンクフードを食べる時はコーラにしたり。

くだらないかもしれないですが、生活全てを健康に囚われず、自由に生きる時間をとっても大切にしています。健康は、体も心も元気で自由なことだと思っているので。」

意外な返答だったが、何だか嬉しく思えた。

「 繪理-kairi- 」と言う名前は eriさんの名前が由来となっている。

人と人を結びつける「繪」と、筋を通す、整える「理」。

「 繪理-kairi- 」を通して彼女は、誰かの明日に背中を押すような存在となっていくのだろう。

黄土よもぎ蒸し 繪理-kairi-

住所:横浜市中区石川町2-64プラザセレス石川503

時間: 9:00-20:00(最終入店)

予約:kairi-ymg.com